Private Single Collection A to B
A CERTAIN RATIO ■ ALL NIGHT PARTY [7inch]
79年にマーティン・ゼロことマーティン・ハネットのプロデュースでリリースされた1stシングル。死体のジャケットが物語っているように、後期ACRのファンク路線からは想像もできないような陰鬱極まりない暗黒サウンド。レーベル・メイトのジョイ・ディヴィジョンからの影響は明らかだが、ドラムレスということも重なりそれをも上回る暗さ。 |
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A.R. KANE ■ LOLLITA [12inch]
"A"のAlex Ayuliと"R"のRudi Tambalaによるデュオ。86年にOne Little Indianから"When You're Sad"でデビュー。4ADからリリースされたこの2枚目のシングルは、Cocteau Twinsのロビン・ガスリーがプロデュース。ゆったりとした導入部から一転、ノイジーな轟音ギターが鳴り響きメランコリックなメロディと絶妙に絡むシューゲイザー前夜の名曲だ。このシングル後に彼らはColourboxのYoung兄弟とM/A/R/R/Sを結成し、"Pump Up The Volume"の全英No.1ヒットを放つ。 |
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ALIEN SEX FIEND ■ IGNORE THE MACHINE [12inch]
83年8月にリリースされた1stシングルのリミックス盤。オリジナルのプロデュースは元キリング・ジョークのユース。オリジナルも当然悪くないけれど、このリミックスは本当に凄い。イントロからノイジーな爆発音や派手なスクラッチまで挿入され、ジグ・ジグ・スパトニックも真っ青な大エレクトロ・ゴス・ディスコ・チューンに生まれ変わっている。 |
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ALL ABOUT EVE ■ FLOWERS IN OUR HAIR [7inch]
初期Gene Loves Jezebelのベーシストだったジュリアンヌ嬢擁するAAEの通算4枚目のシングル。初期のコクトー・ツインズを思わせる重く沈みこんでいくようなサウンドから完全に脱却し、AAE独自のメロディアスなサイケデリック・ポップとして一気に突き抜けた大名曲。もちろん透明感のあるジュリアンヌの美しいヴォーカルも魅力的だが、まだゴシック感の残るティムのドライヴするギター・プレイとドラマチックな曲構成も本当に素晴らしい。デビュー・アルバムでは生ドラムで再レコーディングされているが、インディー・チャートNo.1に輝いたドラム・マシンによるシングル・ヴァージョンの方がクールでタイトだ。 |
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ALL THAT JAZZ ■ EVEN THE TREES [12inch]
85年にリリースされた1stシングルから3年のインターバルを置き、メジャーのVirginからもリリースされた2ndシングル。グループ名は確実にエコー&ザ・バニーメンからとられたものだろう。そのサウンドは確かにバニーズからの影響も窺えるが、女性コーラスなどを配してポップでゴージャスな雰囲気となっている。泣きの哀愁メロが絶品の名曲。 |
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AND ALSO THE TREES ■ THE SECRET SEA [7inch]
1stアルバムのリリース後、84年6月にリリースされたアルバム未収2ndシングル。このシングルも含め初期はキュアーのローレンスがプロデュースを手がけていた。エンジニアはギャングウェイでおなじみのデヴィッド・モーション。暗い曲調の多い初期AATTの中では最もリズミックでポップな曲だろう。12インチはライヴを3曲収録していて、タイトル曲は日本盤の1stアルバムに特別収録されている。 |
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THE ARMOURY SHOW ■ CASTELS IN SPAIN [12inch]
元スキッズのリチャード・ジョブソンとラッセル・ウェブ、元マガジンのジョン・マクガフとジョン・ドイルから成るスキッズとマガジンが合体したスーパー・グループの1stシングルで、その前歴に恥じない泣きと哀愁溢れる名曲。マクガフのサイケデリックなギター・ワークも冴え渡っている。だがその後のシングルの出来は今ひとつで、アルバム1枚を残して解散してしまった。 |
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AUSGANG ■ HEAD ON! [12inch]
Sex Gang Childrenのアンディ・セックス・ギャングのプロデュースによる3rdシングル。この3rdシングルの後、唯一のアルバム"Manipulate"をリリースしている。そのルックスはスぺシメンを彷彿させるBadcave系だが、音はトライバル・ビートが暗躍するパンキッシュでメタリックなサイケデリック・ノイズ・サウンド。 |
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BALAAM AND THE ANGEL ■ LIGHT OF THE WORLD [12inch]
インディ・レーベルのChapter22から数枚のシングルと1stアルバムをリリースした後、大メジャーのVirginからリリースされた2ndアルバムからのシングル・カット。ちゃんとクレジットされているのになぜかA2が未収録(泣)。タイトル曲にはネオサイケのプロデューサーとしてはおなじみのヒュー・ジョーンズを起用。ポップでメロディアスなネオサイケを聴かせてくれる。B面の3曲は全てライヴ音源で、シングルにもなっているB2、B3も収録。その後グループはカルトのようにハードロック化し失速していった。 |
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BAUHAUS ■ LAGARTIJA NICK [12inch]
名曲多数のバウハウスのアルバム未収シングル。前のシングルではデヴィッド・ボウイのオリジナルをも超えようかというほどのグレイトなカヴァーを披露したが、このシングルは彼らのオリジナル・ナンバーで最高傑作のひとつ。初期の攻撃的なスタイルが復活し、サックスも導入して完成度の高いダーク・サイケデリック・サウンドを聴かせてくれる。解散まで全くテンションの落ちなかった数少ない偉大なグループ。 |
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BELFEGORE ■ ALL THAT I WANTED [12inch]
ドイツ出身の3人組による3rdシングルの限定リミックス盤。プロデュースはコニー・プランク、リミックスはフランシス・ケヴォーキアンということで悪いわけはない、というかカッコよすぎる。まさにDAF+キリングジョークでジャーマン・ゴシック・ロック最良の姿がここにある。重厚感のあるギターとエレクトリックなサウンドが見事に融合した奇跡のダンス・ミュージックだ。プロモ盤で4ヴァージョン入りもあるが、ジャケットが文字だけなのでこちらを使用。 |
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THE BELOVED ■ A HUNDRED WORDS [12inch]
後にハウス化してヒットを飛ばす彼らの初期ネオサイケ時代の1stシングル。繊細なギターが織りなすそのサウンドはネオアコにも近い感触。タイトでクリアなリズムもビシッと決まっている。デュオでのハウス路線も悪くないけれど、ぼくはニュー・オーダーを彷彿させるこの時期が好きですね。 |
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B・F・G ■ THE HIGHER E.P. [12inch]
ヴォーカルとギターがチェンジしての3rdシングル。以前の彼らは典型的なJD&シスターズのフォロワーだったがこのシングルで突き抜けた。メロディアスかつポップに疾走するタイトル曲は、ダークではあるけれどギターポップ的な雰囲気さえ感じさせる。80年代後半のダーク・サイケ系シングルとしては最強の部類に入る名曲。 |
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THE BIRTHDAY PARTY ■ THE BAD SEED [12inch]
解散直前の時期のシングル。A1はニック・ケイブの凶暴なヴォーカルとローランド・ハワードの凶悪なギターが、ギリギリのバランスでノイジーに暴れ回るハイ・テンションな1曲。その後ニックはThe Bad Seeds(ノイバウテンのブリクサ、元マガジンのバリー・アンドリュースらが参加)を率いてソロへ。ローランドはCrime & The City Solutionを結成。 |
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BLACK ■ HEY PRESTO [12inch]
ブレイク前の3rdシングル(ちなみに2ndシングルは後に日本でも大ヒットした"Wonderful Life"の最初のリリース)。もし"Wonderful Life"しか知らない方がいたら、ぜひ聴いてもらいたいアップテンポでメロディアスな超名曲。美しい旋律を奏でるピアノと叙情的なメロディが、ダイナミックなサイキック・ビートに乗せて泣きながら哀愁しまくる極上のリヴァプール・ポップ。 |
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BLACK SEPTEMBER ■ RAINBOW KISS [12inch]
正体不明の4人組がJesus Couldn't Drumでおなじみ(でもない)Lost Momentからリリースしたおそらく唯一のシングル。ジャケットは少々ゴスっぽいけれど、内容は哀愁溢れる叙情派ネオサイケ。とにかく曲の出来がもう本当に素晴らしい。メロディアスなサビでコーラスが重なってくるところなんか鳥肌もの。このシングル1枚で消えてしまったのがあまりにも惜しまれる大名曲。 |
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BLITZ ■ SOLAR [12inch]
ロンドンナイトでも大ヒットしたハードコア・パンクな名曲"Someone's Gonna Die"で有名なブリッツの6thシングル。4thシングル"New Age"でサイケデリック・パンクに、5thシングル"Telecommunication"では完全なサイケデリック・サウンドに変貌を遂げた彼らの最後の結晶。"Telecommunication"ではそのサウンドに肝心の曲が追いついてなかったが、このシングルではメロディ・メイクにも磨きがかかり彼ら独自のスタイルを確立したと言えよう。それだけに本作がラスト・シングルになってしまったのが惜しまれる。 |
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BLOOD & ROSES ■ (SOME) LIKE IT HOT [7inch]
82年の1stシングルから3年のインターバルを置いて届けられた2ndシングル。女性ヴォーカルのリサが手がけたジャケットのデザインも秀逸。同年にリリースされた唯一のアルバムにも収録。男女混成4人組の典型的なポジティヴ・パンク。 |
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BLUE IN HEAVEN ■ JULIE CRIES [12inch]
アイルランドはダブリン出身の4人組。プロデュースがヒュー・ジョーンズとマーティン・ハネットという贅沢な組み合わせでリリースされた1stシングル。名曲なのは言うまでもありません。同郷の初期U2やエコー&ザ・バニーメンを彷彿させる蒼くサイケデリックなギターサウンドが圧巻。哀愁度も高くその後も期待されたが、やはりテンションは徐々に落ちていき失速していったのであった。 |
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THE BOLSHOI ■ A WAY [12inch]
初期はバウハウスやキリング・ジョークなど先駆者のフォロワー的な存在だった彼らの秘めていた力が一気に解き放たれた名曲。起伏のあるメロディ・ライン、繊細さを増したギター・サウンドなど、一気にシーンの頂点に上りつめようかというほどの傑作ナンバー。次のシングル"Books On The Bonfire"も負けず劣らずの名曲だった。 |
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BOURGIE BOURGIE ■ CARELESS [7inch]
"Brealing Point"に続く2ndシングル。演歌ネオサイケだった1stシングルから一転、マイク・ヘッジズのプロデュースでポップに弾けたタイトル曲はもちろん名曲。ネオサイケだけどネオアコと言えなくもない爽快感もあり、ポール・クィンの渋いヴォーカルも冴え渡っている。 |
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BREATHLESS ■ NAILING COLOURS TO THE WHEEL [12inch]
4ADのグループと間違えてしまいそうな耽美的な音を奏でていたグループ。この曲は1stアルバムをリリースした後の4thシングルで、いくらかリズミックな仕上がりとなっている。意外と多作なグループでどの作品も水準は超えてはいるが、これといった名曲が存在しないのも事実か? |
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B-Z PARTY ■ YON TREE [12inch]
この謎のグループもJesus Couldn't Drumでおなじみ(でもない)Lost Momentからのリリース。もちろんこのシングル1枚で消えていったものと思われるが、このシングルは超弩級の一発。機関銃のようにメタル・パーカッションが連打される中、哀愁サイケなギターが絡みつき、シンセが縦横無尽に駆け巡るというメタル・ダンス・ネオサイケ。その破壊力といったら半端じゃない。 |
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