Private Single Collection V to Z

THE VAYNES ■ MR. FIXIT [12inch]

side A

Mr. Fixit

side B

Cinderella
Midnight Gun
'86 VANITY RECORDS
Produced by SIMON DENBIGH and THE VAYNES

ヴォーカルのSteveとギターのMickのVayne兄弟を中心にリーズで結成。本作はDead VaynesからVaynesへCultの如く名前を短くした後リリースした1stシングル。タイトル曲はDamnedやLords Of The New Churchを彷彿させるダークなロックンロール。B1の"Cinderella"にはMissionのクレイグ・アダムスが参加。B2は元March Violetsのサイモンがプロデュース。


THE VIOLATORS ■ LIFE ON THE RED LINE [7inch]

side A

Life On The Red Line

side B

Crossongs Of Sangsara
'83 FUTURE
Produced by CHRIS NAGLE

82年のデビュー当初はハードコア・パンクだったが、女性シンガーとギタリストのメンバー・チェンジを経て、Martin Hannettのアシスタントを努めていたChris Nagleをプロデューサーに迎えたこのラスト・シングルでサイケデリック・パンクにシフト。ディストーション・ギターに暗躍するリズム、低くクールなヴォーカルは同郷マンチェスターの初期Joy Divisionタイプの名曲。解散後Ice The Falling Rainへ発展し、エレ・ポップの傑作シングルを1枚残す。


VIRGIN DANCE ■ ARE YOU READY (FOR THAT FEELING)? [12inch]

side A

Are You Ready (For That Feeling)?

side B

Are You Ready (7" Mix)
Facts
'82 SPARTAN
Produced by EDWIN HIND & DAVE KNOWLES

全てのソング・ライティングを手がけるヴォーカルのEdwin Hindと、元Modern EonのドラマーCliff Hewittを中心に結成された5人組。このデビュー・シングルは、84年にもニュー・ヴァージョンで再リリースされる彼らの代表曲。ドラムレスでキーボードとアルペジオ・ギターをバックに歌われる導入部、切なく叙情的なメロディなど、Lotus Eatersの名曲"The First Picture Of You"も想起させる泣きのエレ・ポップだ。ネオアコ・ファンにもオススメ。


VIRGIN PRUNES ■ PAGAN LOVESONG [12inch]

side A

Pagan Lovesong (Vibeakimbo)

side B

Pagan Lovesong
Dave-Id Is Dead
'82 ROUGH TRADE
Produced by NICK LAUNEY VIRGIN PRUNES

同郷のU2とも親交の深いアイルランドはダブリンのバンド。緊張感張りつめるシアトリカルなツイン・ヴォーカル、打ち込みと生ドラムを配した呪術的なツイン・ビート、ノイジーに歪むギターが空間を支配する異教徒のラヴソングは暗闇のフロア・キラー。7インチと12インチはジャケットのデザインもアレンジもかなり異なり、1曲の中で3部構成のようになっている12インチ・ヴァージョンの"Vibeakimbo"は、最後まで全く飽きさせない凝った展開を見せる素晴らしい出来栄えだ。93年にCDシングルでリリースされた"Pagan Lovesong (Tormentallama)"は、サンプリングを導入したエレクトロ色の強いリミックスでオリジナルにも匹敵するカッコよさ。カップリングの"David-id Is Dead"は、もちろんデヴィッドがメイン・ヴォーカルをとっている。


THE VISIT ■ ALL THE WALLS [7inch]

side A

All The Walls

side B

Man-O-War
'83 FUTURE
Produced by GARY WILLIAMS

バンドの詳細は不明だが、おそらく唯一のシングルでFuture Recordsからのリリース。New Orderの"Blue Monday"や"Power, Corruption & Lies"に、アシスタント・エンジニアとして参加していたBarry Sageのプロデュース。ジャケットのデザインからも連想されるように典型的な初期Chameleonsタイプのネオ・サイケだが、本家にも迫る珠玉の哀愁メロディとサイケデリックなギター・サウンドを聴かせてくれる大傑作。力強く躍動するドラム、サビに向かって盛り上がっていく高揚感溢れるシンセなど本当に素晴らしい。


THE WAKE ■ TALK ABOUT THE PAST [7inch]

side A

Talk About The Past

side B

Everybody Works So Hard
'84 FACTORY
Produced by OZ

ピアノでDurutti ColumnのVini Reillyが参加した2ndシングル。幻想的で広がりのあるキーボード、透明で繊細なカッティング・ギター、風にそよぐようなハーモニカ、切なくリリカルなメロディ、それらが一体となって蒼くスピーディーに駆け抜けていく名曲。後半に挿入されるヴィニ・ライリーのピアノもクリスタルでキラキラ。ニュー・オーダーの"Procession"にエフェクトをかけ、いい意味でチープにしたような青春へなちょこシンセ・ポップだ。7インチはコンパクトにまとめられたエディット、12インチはヴィニのピアノが入った後奏の長い6分を超えるロング・ヴァージョンとなっている。B面は"Everybody Works So Hard"と題された同曲のインスト。


WASTED YOUTH ■ REBECCA'S ROOM [7inch]

side A

Rebecca's Room

side B

Things Never Seem The Same As They Did Even Before They've Happened' She Added As An Afterthought...
'81 FRESH
Produced by MARTIN HANNET

ヴォーカルのKen ScottとギターのRoccoを中心に80年ロンドンで結成された5人組。Martin Hannettがプロデュースを手がけたアルバム未収3枚目のシングルは、インディ・チャート15位を記録した代表曲。幻想的に鳴り響くシンセに躍動する重厚なリズム・セクション、Velvet Underground直系のサイケデリック感をハネット特有のくぐもったサウンドでダークに包み込んだゴシック・ポスト・パンク・ディスコ。解散後、ロッコはFlesh For Luluへ。


WESTERN PROMISE ■ JUSTICE [7inch]

side A

Promised Land
Justice

side B

All Souls Day
Uncle Joe
'85 Midnight Music
Produced by NICK RALPH & O'HIGGINS

ヴォーカル&リズム・ギターのJohn Mcgloneが中心となり83年にリヴァプールで結成された4人組。本作はMidnight Musicからリリースされた4曲入りのデビュー12インチ。A面2曲目に収録されたネオ・サイケなタイトル曲も悪くはないが、Blitzの名曲"New Age"を彷彿させるギターリフでパンキッシュに疾走するA1の"Promised Land"が彼らのベスト・マテリアルだろう。その後2枚のシングルと90年に唯一のアルバム"Showdown With Fate"を残して解散する。


WATER MELON MEN ■ TRUE CONFESSIONS OF LOVE [7inch]

side A

True Confessions Of Love

side B

Heading For The Woods
'87 YELLOW LTD.

ヴォーカル/ギターのErik Illesを中心にスウェーデンで結成。バンド名からはHerbie Hancockの"Watermelon Man"を連想してしまうが、サウンドの方はEcho & The Bunnymenを彷彿させるポップなネオ・サイケ。このシングルは85年のデビュー作"Past, Present & Future"に続く、86年の2ndアルバム"Wildflowers"からのカット。ウエスタン調のギターで始まる落ち着いた導入部から徐々に盛り上がっていき、ストリングスと共に一気に爆発するサビのメロディーは絶品。


WILD SWANS ■ REVOLUTIONARY SPIRIT [12inch]

side A

Revolutionary Spirit

side B

God Forbid
'82 ZOO
Produced by
LOUIS VINCENT

Zooレーベルからリリースされたリヴァプールのグループ幻の1stシングル。静かにフェイド・インしてくる憂いを帯びたイントロから、終盤に炸裂する哀愁に満ち溢れたサビのメロディは何度聴いても泣ける。静から動へのドラマチックな展開、ピアノとストリングス中心のアレンジも素晴らしく、ネオ・サイケの叙情感と切なさが全開の超名曲だ。ロータス・イーターズとシンクロするジェレミーのギター・プレイが信じられないくらい感動的なB面の"God Forbid"も、これに匹敵する名曲。このシングル1枚を残し解散。その後ワイルド・スワンズは再結成し、良質なアルバムを2枚リリースした。


WIRE TRAIN ■ Chamber Of Hellos [12inch]

side A

Chamber Of Hellos

side B

Personne Lamais
Mr Soul.
'83 CBS
Produced by
D. KAHNE

Kevin HunterとKurt Herrという2人のソング・ライターを中心に、83年にサンフランシスコで結成された4人組。Renegadesから改名してのデビュー・シングルは、英国ネオ・サイケ的な香り漂うツイン・ギターと絶妙なハーモニーのツイン・ヴォーカルで、蒼く疾走するニュー・ウェイヴ・ロック。この12インチはIvan Ivanのリミックスによりビートが強調され、デビュー・アルバム"In A Chamber"に収録ヴァージョンよりさらにダンサブルな仕上がりだ。


X MAL DEUTSCHLAND ■ INCUBAS SUCCUBUS [12inch]

side A

Incubus Succubus

side B

Zu Jung Zu Alt
Blut Ist Liebe
'82 ZICKZACK

ドイツはハンブルグ出身のバンドの2ndシングル。タイトルは性愛を司り人間を堕落させるキリスト教の悪魔のひとつで、インキュバスが男性、サッキュバスが女性。夢魔または淫魔ともいうが、まさにエロティックな悪魔に憑依されたかの如く踊らされてしまうこと必至の暗黒ノイエ・ドイチェ・ヴェレ大名曲。呪文を唱えるように淡々としたアンヤのクールなヴォーカル、ノイジーでメタリックなギター、重くミニマルなリズムは魔界のダンス・フロアー。4ADからリリースされた再録の"Incubus Succubus II"はアップテンポにアレンジされフロア向きだが、オリジナルの呪術的なドロドロとした空気感が若干薄れ聴きやすくなっている。


ZERRA ONE ■ RAIN [12inch]

side A

Rain (Remix)

side B

Nothing
The Other Side
'85 MERCURY
Produced by TODD RUNDGREN B2 TONY WILSON

U2と同郷のアイルランド出身のバンドによる通算7枚目のシングル。プロデュースはあのトッド・ラングレンとトニー・ウィルソン。効果的なキーボードの響きと疾走感のある力強い演奏が、サビでは一体となって爆発する名曲。


V - Z

A - B

C - E

F - H

I - L

M - N

O - R

S

T - U

ROMANCE